Floraison(フロレゾン)

髪の成分

Pocket

髪の成分について?

 ご自身の髪の状態について、気にしたことのある方は多いと思います。御用達の美容院、プロの目から見れば明らかなんでしょうけど、やはり自分で判断するのはなかなか難しいもの。ここでは、髪の予備知識について、少しまとめてみたいと思います。

 

髪の成分

 まず、髪が何からできているか、といえば、そう「タンパク質」ですね。 ん? タンパク質? と言っても中学校の家庭科で習った記憶があるけど、イマイチよくわかりません、という方は多いと思います。では、まずタンパク質から。

 

 タンパク質は炭水化物・脂質とあわせて三大栄養素と呼ばれています。人間の筋肉や臓器、体内の調整に役立っているホルモンの材料となるだけでなくエネルギー源にもなっている必要な栄養素です。主にアミノ酸によって構成されています。

 タンパク質は、アミノ酸や、アミノ酸がつながったペプチドに分解されて体に取り込まれたあと、必要なタンパク質へと再形成されます。

 自然には多くのアミノ酸が存在していますが、体の材料となりうるアミノ酸は、このうちの20種類です。これら20種類のアミノ酸がそれぞれの目的にあわせて数十~数百個以上結合し、約10万種類のタンパク質に形を変えます。筋肉や肌、髪が同じタンパク質からできているのに形が異なるのは、このようなアミノ酸の組み合わせによるものです。

 また、20種類のアミノ酸のうち9種類は体内で合成できないため食事から摂取する必要があります。これを必須アミノ酸、それ以外の11種類を非必須アミノ酸と呼びます。

 

https://cp.glico.jp/powerpro/protein/entry09/ より抜粋

 三大栄養素!! 習いましたよね。 炭水化物・脂質・タンパク質!! …で、アミノ酸?よくわからん。

 

 簡単に言うと、動物性のものと植物性のもので、生成されるアミノ酸が異なるため、バランスよく取る必要がある、とのこと。『バランスよく』が大切なんですね。では、次に。

 

 髪の毛のおよそ80~90%がケラチンと呼ばれるタンパク質でできています。その他は水分、脂質、メラニンなどです。

 

 ケラチン、というのが出て来ましたね。これをもう少し詳しく調べると、

 

 ケラチンとは、髪の毛だけでなく爪や皮膚の角質層を形成する成分で18種類のアミノ酸が結合してできたタンパク質です。ケラチンは弾力性があり、水分を含む繊維状の細長いタンパク質となっています。構成しているアミノ酸の割合によっては、髪や爪の硬ケラチン、皮膚の角質層の軟ケラチンに分けられます。また、ケラチンは絹や繊維など他のタンパク質にはほとんど含まれていない、シスチンと言う成分を約14~18%も含んでいることが特徴です。

 ケラチンタンパク質は実は硫黄の成分もあります。髪の毛を焦がしてしまったりしたことがある方もいると思いますが、焦げた時に硫黄のような匂いがするのが実はこのケラチンに含まれる硫黄が原因です。 

 髪に含まれている成分はタンパク質が80~90%、その他は水分、脂質、メラニンでできています。その中のタンパク質の約90%はケラチンタンパク質が占めています。ケラチンタンパク質は髪の毛で一番大事な成分なのです。

 

https://beauty.hotpepper.jp/slnH000473988/blog/bidA030542290.html より

 

 髪や爪の主成分、ということがわかりましたね。では、ケラチンが何から合成されるのかと言うと、

 

  

 

http://www.mmjp.or.jp/cosmenet/jiten/j03_02.htm より

 

 グルタミン酸シスチンという成分が多いことがわかります。普段の食生活で、これらが足りていない場合は、サプリメントなどで補う必要がある、ということも言えるのではないでしょうか。グルタミン酸は、昆布やわかめなどのうま味成分として良く知られていますね。めかぶとか。海藻類が髪に良い、と言われているのはこれらの必要なアミノ酸を多く摂取できるからかもしれません。

 

 また、シスチンと言う成分は聞き慣れない言葉ですよね。何から摂取できるかと言うと、鶏肉などの肉類や大豆に多く含まれているみたいです(シスチンは、体の中で作られるアミノ酸のひとつである、「システイン」が二つ合わさったもの。システインは生体内ではメチオニンから生成されるとのこと)。

 

 メチオニンも摂取する必要がある、ということですね。メチオニンは、鶏肉・牛肉・羊肉などの肉類や、マグロ、カツオなどの魚介類、牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐・納豆などの豆類や加工食品、ナッツ類や全粒小麦などに含まれているそうです。でも、ナッツ類の取り過ぎは脂質に注意。

 

 もっと詳しく知りたい方は、コチラから。

システイン

 

http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/methionine/

 

 健康で若々しい髪は、まず食生活から!! これが基本ですね。

 

この記事を書いた人

佐藤 嘉

研究者、エンジニア、発明家。博士(工学)。岩手大学大学院、東北大学大学院修了後、同大学金属材料研究所の研究員を経て帰郷。 地元民間企業を経験した後、地元の私立・県立工業高校、国立高専で教鞭を執る。専門は材料工学(金属、粉末冶金)。 現在、技術コンサルタント業などフリーランスとして活動する傍ら、マイクロバブル関連技術の啓蒙活動をはじめ、これらの設計・製造・開発業務を行う。他、3Dプリンターを駆使した製品の製造を手掛ける。 山形県鶴岡市在住。日本金属学会会員。日本高専学会会員。

この著者の記事一覧

コメントは受け付けていません。

Pocket

次の記事へ

マイクロバブルシャワーヘッドでご家庭でもワンランク上のバスタイムを

魅力を知る 魅力を知る arrow_right
PAGE TOP