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マイクロバブル洗浄による美髪効果

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 皆さん、いかがお過ごしでしょうか。月日が経つのは早いもので…前回の記事からだいぶ、間が空いてしまいました…。さて今回、約3ヶ月ぶりに更新する内容は、皆さんにとって、かなり重要な内容になると思いますので、是非、期待してください!!

それでは早速。
 

マイクロバブル洗浄による美髪効果

 日ごろから、「マイクロバブルシャワーヘッド」を用いてのシャンプーを実践していただいている方、有難うございます。その、「マイクロバブルシャワーヘッド」を日常的に毎日使っていただいている方の感想をまとめると、

 ✓髪質が柔らかくなった

 ✓しっとり、まとまり感がある

 ✓指通りがいい

 ✓保湿効果? があるような気がする

 ✓くせ毛が少し改善された? かも…

…etc

と、髪の「感触」、といってよいでしょうか。使ったその日から効果を実感し、やはり普通のシャワーヘッドにはもう戻れない、という方が続出。さて、この原因、なんだと思いますか? 一つの仮説を立てましたので、ご覧ください。
 

髪の成分

 まずは、洗った後の「しっとり感」や「まとまり感」は、何に起因するものなのか?を考えようとすると、髪の構造をよく理解しないといけませんね。まずは、こちらから。
 

 

 大雑把に言うと、表層のキューティクル、内部のコルテックス、芯のメデュラ、という構造に分かれます。さらに、もう少し詳しく。横から見ると、
 

 

 CMC?聞き慣れない言葉が出て来ましたね。CMCとは細胞膜複合体と言われ、細胞間のクッションの役割を果たしています。髪の毛に張り巡らされた血管のようなものです。このうち髪の毛は、約80%のたんぱく質(PPT)と約5%の(CMC)細胞膜複合体、約12%の水分量で構成されています。CMCの主な役割は、
 

 ✓キューティクル、コルテックス細胞同士の接着
 ✓適正な水分量の維持
 ✓疎水性の維持

http://www.kamifu-sen.com/mt/cmc.html

http://www.r-royal.com/archives/9394 より

 
だと言われています。パーマやカラーリングなどで傷ついた髪には、このCMCがほとんどなく、タンパク質の流出、水分量の維持が難しくなります。
 

 
左図のように、髪の表面層、キューティクルが閉じている状態が理想的ですね。左図は、いかにもパサつきやゴワゴワ感が感じられてしまう状態です。CMCが正常に機能していれば、健全な髪が保たれます。
 

 さて、このCMC、さらに詳しく見ていきましょう。
 

 

http://www.kamifu-sen.com/mt/2012/10/post-538.html より

 

 構成成分はタンパク質47%、脂質53%、非ケラチンタンパク質やアミノ酸や天然保湿成分などの親水性のαレイヤーとセラミド、コレステロール、18-MEAなどから成り立つ親油性のβレイヤーの3層構造となっております。その並び方は「ラメラ構造」といいます。

 

 

https://taku-mi-blog.net/cmc/ より

  
さらに詳しく見ます。

 

 

https://www.demi.nicca.co.jp/salonsupport/beauty1_detail_10.html より

   
 つまり、キューティクルの間と間の「隙間」に、親油性(油と結びつきが良い部分(水をはじく疎水性))の部分がある、ということです。マイクロバブルはまずδ層に優先的に侵入していき、マイクロバブルの持つ性質(帯電性;マイナスの電荷をもつ、油との結びつきが良い(エマルジョン性))などが複合的に絡み合い、CMCの役割を一時的に補っていると考えられます。

 

マイクロバブルとCMC(細胞膜複合体)

 さて、ここまでCMCの役割について少しだけ紹介してきましたが、ここでのポイントは、どうしてマイクロバブルが浸透していくのかについてですね。きちんとした理由があります。

 

 

毛髪の太さと各構造の大きさ

 毛髪の太さは、細い毛髪で0.05~0.07mm、普通の毛髪で0.08~0.09mm、太い毛髪で0.10~0.15mmとなっています、キューティクル領域の厚みはキューティクルの枚数が3~10枚で、CMCの厚みを含むと5~10μmです、キューティクル1枚の厚みは0.5~1μm、キューティクル1枚の大きさは、横方向は毛髪外周の1/2~1/3、縦方向は80~100μmで薄い箱のような形をしています、またキューティクル間のCMCの厚みは(0.04~0.06μm)、水の通り道は(0.0005~0.001μm)です、コルテックスの大きさは長径が100μm、短径が2~6μm(コルテックス領域のCMCを含む)で、葉巻状の形をしています。
 

 

キューティクルの大きさ

 

 キューティクルは、外側から①エピキューティクル②A-層③エキソキューティクル④エンドキューティクル⑤inner-層の5層からできています(詳しくは外側β-層が加わり6層、下記の毛髪の微細構造で説明してます)、キューティクルとキューティクルの間にあるCMCは、外側から⑥lower-β層⑦δ層⑧upper-β層の3層からできています、さらに⑧upper-β層は、次のキューティクルの①エピキューティクルをすべて覆っており、他のCMC成分⑥⑦とは完全に重なっていません。

 

 

①エピキューティクルは半透明膜で、シスチン含有量が低いケラチンタンパク質からできています。疎水性で化学薬品に対する耐性があり、水蒸気や空気は透過します、また硬くてもろいためコーミ ング等の物理的な衝撃で損傷しやすくなっています。
②A-層は、シスチンを約35%含有しているケラチンタンパク質で、一般的な化学薬品に対する耐性はあります、またシスチン結合を多く含みますが、疎水性が比較的高く、エキソキューティクルと比較すると、シスチン結合に影響を与える薬剤(パーマ剤等)に対しての耐性は高くなっています。
③エキソキューティクルは、シスチンを約15%含有しているケラチンタンパク質で、比較的親水性の性質を持っています、シスチン結合を含み比較的親水性であるため、シスチン結合に影響を与える薬剤(パーマ剤等)に対しての耐性は低くなっています。
④エンドキューティクルは、シスチンをほとんど含有しない非ケラチンタンパク質で、酸性及び塩基性のアミノ酸がキューティクルの中で一番多く、親水性で化学薬品に弱い性質を持っています。
⑤inner-層は、比較的シスチン結合含有量が高いケラチンタンパク質で、比較的親水性の性質を持っています。
⑥lower-β層は、タンパク質結合脂肪酸(18-メチルエイコサン酸(18MEA)・パルミチン酸・オレイン酸)・セラミド・硫酸コレステロール・コレステロールといった脂質が、孔があいたように並んでいます、またこのタンパク質結合脂肪酸は、パーマ剤やヘアカラー剤に含まれるアルカリにより流出しやすい性質を持っています。
⑦δ層は、ケラチンタンパク質と、ケラチンタンパク質をはさむ2層の非ケラチンタンパク質からできており、水や薬剤の通り道となっています。
⑧upper一β層は、タンパク質結合脂肪酸(18-メチルエイコサン酸(18MEA)・パルミチン酸・オレイン酸)・セラミド・硫酸コレステロール・コレステロールといった脂質が密に並んでおり、エピキューティクルと共に毛髪の外側の疎水性に起因しています、またこのタンパク質結合脂肪酸は、パーマ剤やヘアカラー剤に含まれるアルカリにより、流出しやすい性質を持っています。
 
外側β-層とエピキューティクル
外側β-層にはエピキューティクルの重量比で20-30%の長鎖脂肪酸の18-メチルエイコサン酸のチオ酸誘導体が配列し、エピキューティクルの表面を覆っています、エピキューティクルは毛小皮細胞膜に由来する約25オングストローム[Å]の厚みの毛小皮全体を覆う連続した半透膜で、シスチン含量が低いケラチンタンパク質からできています、このため、疎水性で水などの極性物質を遮断し化学薬品に対する強い抵抗性がある一方、水蒸気や空気は透過させる性質があります、特徴としては硬くて脆く、コーミングなどの物理的な衝撃で損傷しやすい面があります

 

http://www.fides.dti.ne.jp/~star/hair/hair1.htm

 

 やや、専門的な中身になってきましたね。主には水を通しやすいδ層から、層流化したバブルが入っていくと予想できます。CMCの隙間が40~60ナノオーダーですので、内部のδ層に優先的に侵入し、その内側の親油基(内側)に層流化したバブルが定着し、一時的な保湿性を促す、というイメージになろうかと思います。他には、エピキューティクル、エキソキューティクル、エンドキューティクル、インナー層などに優先的にバブルが侵入していく、ということが言えそうです。空気の層を含むわけですから、摩擦抵抗が少なく指通りが良い、ドライヤーでも内部から温まりやすく短時間で乾きやすい⇒熱によるダメージも防げるということでいいことづくめ。
 
 つまりは、水蒸気などのように細かい粒子に近いマイクロバブルが、浸透していく、というイメージですね。こうなると、マイクロバブルの中にも、ナノオーダーに近いバブルや、国内では「ファインバブル」と呼ばれる微小気泡径など、このマイクロバブルシャワーヘッドは、すべてを包括している、ということが言えそうです。「マイクロバブル」という名前だけでは、サイズが大きいので、ここではあえて「ナノバブル・ファインバブル」を含む、という言い方にさせていただいております。
 
 
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この記事を書いた人

佐藤 嘉

研究者、エンジニア、発明家。博士(工学)。岩手大学大学院、東北大学大学院修了後、同大学金属材料研究所の研究員を経て帰郷。 地元民間企業を経験した後、地元の私立・県立工業高校、国立高専で教鞭を執る。専門は材料工学(金属、粉末冶金)。 現在、技術コンサルタント業などフリーランスとして活動する傍ら、マイクロバブル関連技術の啓蒙活動をはじめ、これらの設計・製造・開発業務を行う。他、3Dプリンターを駆使した製品の製造を手掛ける。 山形県鶴岡市在住。日本金属学会会員。日本高専学会会員。

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